今年最後の大きな流星群は、ふたご座流星群です。2026年は日本から見てもかなり条件が よさそうです。国際流星機構(IMO)が予測する極大は 12月14日(月) 23時 JSTで、ちょうど夜の時間帯にあたります。月も 細い月なので、21時過ぎには沈みます。
先月の しし座流星群はZHRが15ほどでしたが、ふたご座流星群はZHR 150で、10倍です。ひとつだけ選んで 見るなら、こちらをおすすめします。
極大は12月14日の23時、日本では夜です
IMOの2026年流星群カレンダーによると、ふたご座流星群は12月4日から20日まで活動し、 極大は12月14日14時(UT)です。日本時間では14日の23時になります。
ふたご座流星群は、極大が広く長めに続くことで知られています。IMOは過去20年の観測 をもとに、今年の極大が12月13日21時から14日18時(UT)のあいだに来ると見ています。 日本時間に直すと 14日6時から15日3時までです。14日の夜はまるごとこの範囲に入って います。極大の時刻を分単位で合わせる必要はない、ということです。
東京で月明かりのない空になるのは何時から?
12月9日が新月なので、14日夜の月は明るさが約25%の細い月です。夕方の西の空にしばらく 出ていて、東京では21時01分に沈みます。その後、明け方に天文薄明が 始まる5時11分ごろまでの約8時間10分、月明かりのない空が続きます。
13日の夜は月が20時01分に沈むので暗い時間はさらに長いのですが、極大の前日にあたり ます。15日の夜は月が21時59分に沈み、極大から1日たっているので流星の数は減ります。 天気がよければ14日の夜がいちばんで、14日に雲が出たら13日の夜を代わりにするとよい でしょう。観測する場所が変わると月の入りの時刻も少しずれるので、出かける先で確認 してください。
14日は月曜日です。翌日の仕事が気になる人は、月が沈む21時から0時〜1時ごろまでの 2〜3時間だけでも、極大前後のいちばんいい時間帯を押さえられます。
どの方角を見ればいい?
流星が飛び出してくる点、つまり放射点は、ふたご座の明るい星カストルの近くにあります。 東京では日没後まもない17時50分ごろ、北東の空から昇ります。高さは20時に22°、月が 沈む21時ごろには約33°、22時に45°、0時に69°、2時ごろには約85°でほぼ天頂に来ます。 5時には49°まで下がります。放射点が高いほど見える流星も増えるので、夜が深まるほど 有利です。
ただ、放射点ばかり見る必要はありません。流星は空全体に現れます。寝転んで空のいちばん 広い範囲が視界に入るようにし、街灯などの明かりがある方向には背を向けるのがおすすめ です。ふたご座流星群の流星は秒速35km前後とそれほど速くなく、明るい流星や火球が多めな ので、初めて見る人にもわかりやすいです。
期待値は少し低めにしておくのがいいと思います。ZHR 150というのは、月明かりも街明かり もない完璧な空で、放射点が真上にあるときの数字です。市街地の近くではそれよりずっと少 なくなり、明かりのない山間部まで行くと、数が増えたと実感できるようになります。最初の 15分は目が暗さに慣れるための時間なので、スマホの画面はなるべく見ないでください。
12月の夜は、寒さがいちばんの変数です
夏の流星群といちばん違うのは寒さです。暗い空を求めて郊外や山間部へ行くと、12月の夜は氷点下まで下がることも珍しくなく、じっと寝転んでいると体感温度はさらに下がります。冬の日本海側は雪や曇りの日が多く、太平洋側は晴れやすい傾向がある ので、天気予報で雲の様子も確認しておきましょう。私が用意するのは次のようなものです。
- 地面からの冷気を防ぐキャンプ用マットやアルミマット。椅子より寝転ぶほうが空を広く 見渡せます。
- ロングダウンの上からかぶる寝袋やブランケット。カイロは足元と腰に貼ります。
- スマホとカメラ用のモバイルバッテリー。寒いとバッテリーが普段よりずっと早く減ります。
- 赤色ライト。白い光は、暗さに慣れた目を元に戻してしまいます。
観測地の暗い時間を、アプリで確認する
上のグラフは東京基準です。郊外や山間部など別の場所へ出かけるなら、その場所を基準に確認 し直すのがおすすめです。月の入りの時刻は、Golden Horizonの月の状態画面で、月が地平線 の上にある時間が終わる時刻として確認できます。
明け方にいつまで暗いかは、光のタイムラインの天文薄明(Astronomical Dawn)の開始時刻 でわかります。この時刻を過ぎると空が少しずつ明るくなり、暗い流星から見えなくなって いきます。日付を12月14日に変えて観測地を選べば、その夜に使える時間がすぐに表示されます。
流星群を撮影するなら
三脚に広角レンズを載せて、15〜20秒の露出で撮り続けるのが基本です。流星がどこに出る かはわからないので、インターバル撮影をセットしておいて、あとから写っているコマだけを 選べば大丈夫です。放射点を画面の端に置くと、流星が画面の内側へ長く伸びるカットが撮り やすくなります。寒い日はレンズに露や霜がつくので、レンズヒーターを使うか、カイロを レンズのまわりに巻いておくのも手です。
夕方の時間を事前に計画する方法は ゴールデンアワーの撮影、光を事前に計画する方法で、月や惑星が一緒に見える天体イベントは 惑星、ブルームーン、日食イベントの確認方法で紹介しています。
よくある質問
2026年のふたご座流星群は、いつ見るのがいちばんいい?
日本では12月14日の夜です。月が沈む21時01分(東京)から明け方5時11分ごろまでが観測 時間で、極大の予測時刻は23時です。
1時間にいくつ見える?
ZHRは150ですが、理想的な条件での数字です。実際に見える数は空の暗さや放射点の高さで 大きく変わり、市街地の近くではずっと少なくなります。
13日の夜に見てもいい?
大丈夫です。極大の前日なので数は少し減りますが、月がより早く沈むので暗い時間は長く なります。14日の天気が悪いときのよい代案です。
参考資料
- International Meteor Organization — 2026 Meteor Shower Calendar: 活動期間、極大時刻、極大の範囲、ZHR、速度
- IMO — 2026/2027 Meteor Shower Calendar: 極大の夜の月の満ち欠け
- timeanddate — Tokyo Moonrise and Moonset, December 2026: 東京の月の入り時刻、月の明るさ
- 天文薄明の時刻、放射点の高度、東京の月の入り: NASA JPL DE421 天体暦を使って自分で計算(Skyfield)
写真の出典
- Geminids Over Kitt Peak National Observatory, KPNO/NOIRLab/NSF/AURA/R. Sparks, CC BY 4.0, カバー用にトリミングしてリサイズ
- Geminid meteor over old church, Drashokk, CC BY-SA 4.0, リサイズ




